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2008/08/10

アニフェス2008

アニフェス
映画のカテゴリーに入るかなー?と思ったけど一応こちらに。
「ドラゴンキングダム」が早かったので、アニフェスには昼の部から参加。
お昼に「手塚治虫回顧上映」というプログラムがあり、その時のトークショーのメンバーのあまりのすごさに「これは行かねば!」と思ったことですよ。
題して「オサムとアトムとアニメの日々」。企画立案がT美教授の片山雅博氏で、お隣で息子の手塚眞さんがフォロー役、そして手塚プロダクションから出た現在の大監督達!杉井ギサブロー氏(今回アニフェスの審査にも加わっておられます。「銀河鉄道の夜」大好きでした!)、りんたろう氏(かっこいいダンディなおじさまで驚きました:やっぱ自分的には「銀河鉄道999」劇場版!)、出崎統氏(「あしたのジョー」「宝島」等、私のフェイバレットアニメの何割かは確実にこの人が演出してます)、高橋良輔氏(「ボトムズ」とか「ガサラキ」とか「ガガガ」とか!)、そして富野由悠季氏(言わずと知れたガンダム!)・・・すごいそうそうたるメンバーでしょ?一応虫プロ入社順という紹介のされ方でした。富野監督が一番最後で、ボケ役とツッコミ役を兼ねてましたね(笑)
質問は「虫プロの思い出」「あなたにとって手塚治虫とは」「今後のアニメについて」などがあり、片山氏が軽妙な語り口で勧めていかれました。ただ、このプログラムも国際大会の一貫だったので、通訳の方がつかれてたんですよね。だから通訳の時間分、どうしても間が空いてしまって、本当にもったいなかった!外国の方にも聞いていただきたいというのももちろんあるのですが、このトークショーのお客はほとんど日本人だったと思うのよ。これだけのメンツを集めてたった45分とは・・・(しかも実質半分)ああ、もったいないお化けが出そう!トークライブを延々と3時間くらい聴きたかった!というのが実感です。
内容として印象に残っているのは

・手塚先生が「自分は手塚だから」と偉ぶったところは一度も見たことがない(これは全員うなずいておられました)
・手塚先生は厳しい時は厳しいが(高橋監督はコンテ全没食らったそうです)、基本的には自分たちを一人の作家として一人前に扱ってくれたということ。このときみなさん20代だそうです。若いですよねー。
・ときわ荘のメンバー(それこそ赤塚先生、藤子先生、石森先生、つのだ先生たち・・・)が絵コンテを切った「鉄腕アトム」の修正にとても苦労したと告白されたりんたろう監督。「あれが今あったらプレミアものだろうなあ~」とおっしゃっておられました。
・唐十郎ゴールドパウダー事件(劇作家の唐先生が、アトムの脚本がどうしても書けず、お詫びに金粉の舞を踊られたそうです・・・!)
・アニメの商業性と芸術性との乖離:これは富野監督が言っておられたんですが、みなさん監督業なので、苦労しておられるみたいでした。しかし手塚先生は「エンターテイメント」を追求することを信条として教えておられたそうです。作家性と芸術・・・難しい問題ですね。

他にもいっぱいあったけど、とりあえずこのくらいで。ああ、もっとお聞きしたかったというのが本音です。最後に杉井監督が「エンターテイメントはチャレンジだ(これも手塚先生の言葉)。そういう意味で今我々は面白い時代にいる」とおっしゃっておられたこと、富野監督が広島の試み(アニフェスのこと)に非常に興味をもってくださったということが印象に残りました。こういうイベント、またやって欲しいです。
手塚眞さんが「森の伝説」(未完)を完成させて、次のアニフェスに持ってくる!と宣言されておられました。こちらも楽しみです。

<コンペ4>
予定時間をオーバーして、コンペも15分遅れくらいで始まりました。
私は帰りの便の都合で途中で抜けたのですが
「ジズ・ウェイ・アップ」「つみきのいえ」あたりが面白かったし、よかったです。結果は明日発表されますが、今年はどれがグランプリを取りますかね?楽しみーー
あ、いっこ久々にアニフェスらしいのがありました(笑)こういうのも好きです。

さすがに日付変更線越える前に帰宅すると何もできず。明日ガンバリマス!ああ、荷物全然つめてない。ペーパーも作ってないですよ。

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受信: 2008/08/21 03:41

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