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2009/08/22

日本アニメの技術は人間力

よく残ってたなあ
大阪に着いてまず向かったのが、天保山ミュージアムです。ここでやってる「スタジオジブリ・レイアウト展」に行ってきました。気軽に構えて懐かしのアニメのレイアウトが見られるなあと行ったのですが、思った以上にアタリでした。
まず、日本の商業アニメで、レイアウトっていうものを確立したのが・高畑・宮崎コンビによる「ハイジ」だったというのに驚きました(ある程度はそれ以前からあったらしいですが)。高畑さんがインタビューで「ぼくらは貧乏性ですから」とおっしゃっておられましたが、そういうところから新しいシステムはできるんだなあと感心。レイアウトがあると、背景さんが早くから仕事が始められて、合わせるのも楽というのから始まったそうです。今では当たり前のことですが、じゃあそれ以前はどんな風にやってたんだ!?とも思いましたよ。先人達はみな苦労されたんでしょうね。
ジブリの作品ですから、ナウシカからぽにょまで延々とあるのですが、ナウシカのが結構あったのが嬉しかったですね。しかも相当数。あの時代のがよく残ってたなあと感心。レイアウトは主にそこのシーンの原画担当の方がされるそうで、きっとこの中には故・金田さんのレイアウトもあったのではないかと思いました。レイアウトを描かれた人の名前も分かる限り表示して欲しかったなあ。優れた原画マンからきっと将来の監督も出るでしょうから。
ジブリですから、おなじみのシーンの元となるものを拝める訳で、ついついじっくりと見てしまいました。作品数が多いので、入り口付近はダンゴ状態。展示をもうちょっと工夫すればなあとも思いましたね。浮世絵なんかもそうですが、最初の方がどうしてもぎゅうぎゅうになっちゃう。途中から割とゆっくり見られますから、お急ぎの人は入り口付近を外すとスムーズに見られるかも(でも入り口がナウシカなんで、私はあんまりささっと見られなかったですが)
中でも出色なのが「千と千尋」のコーナーでした。ちゃんとトンネルを潜ると、あの湯屋が!という構成になってる!しかも湯屋のレイアウトは宮崎さん!巨大になっても全く遜色ない鉛筆画でした。この他にも「千と千尋」は宮崎監督ならではのイマジネーションの世界だったので、監督自らのレイアウトがたくさんありました(宮崎さんのはタッチで分かります)。私が大好きな冒頭シーンのあやしげな街での食事。ものすごい細かい設定があって、アニメではわずかなシーンですが、監督のこだわりが感じられてよかったなあ。春巻の中身の指定までしてありましたよ(だからあんなに美味しそうなのかと感心したり)。惜しむらくは、たくさんレイアウトがあったのに、巨大な額に一気に入れられて、かなり高いところにも展示されていたことです。上の方は細かいところは全く見えませんでしたよ(泣)やっぱレイアウトは細かい指定を読んでナンボだと思うのですが・・・そしてこの中には山下さんのレイアウトもあったはずなんだけど、どれか分からなかった~会場のキャパの関係もあるのかな。東京では現代美術館だったそうだから、もうちょっと見られたのかもしれません。
それと往年のファンの方は、ハイジとかアンとか三千里とかコナン(名探偵じゃない方ですよ)とかルパン(TVシリーズのアルバトロス)とか、ジブリじゃない時代のレイアウトもありますので、これは行って損はないと思いますよ。なんといっても鉛筆の直描きが見られるのが素晴らしい!どんなにCGが発達しても、手描きのこだわりがないと画面には出ないのね~と思いました。
ジブリだからこれだけちゃんと取ってあるんだろうなあ。もう充分アートとして通用するレベル。そういう市場もあると思うので、これを原画やレイアウトの人の作品として考えると・・・とかいろいろ考えました。著作権の問題とかあるでしょうけどね。これ見ると欲しいという人は多いと思いました。なんといっても老若男女、あらゆる人たちが楽しめるってすごいです。現代のアートはここにあるのかも。

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