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2010/08/08

借りぐらしのアリエッティ

課題映画
日曜日は朝から課題映画「借りぐらしのアリエッティ」に行ってきました。朝イチでつきあってくださったみなさんありがとうございました。
いろいろ書いているので折りたたみます~

とてもよい映画です。「佳作」という表現が浮かびました。
すごいジブリ的というか、シュチエーションが名作劇場的と感じたので、日本アニメーション的というべきか。神様は細部に宿るというのを実感できる職人技的なアニメでした。
アリエッティのキャラがいいですね。そして個人的にはお父さんとジムシー(笑)がご贔屓。小人たちの旅立ちと少年が未来に向かって歩き出すというのをリンクさせる手法は、これぞ児童文学の王道って感じで好感が持てます。
この映画はジブリがやってよかったなあ。自然とか古い家とか、当たり前のことを当たり前にきちんと描いてくれるスタッフのみなさまあっての作品だと思います。
宮崎監督の後継者探しというのが、いろいろなメディアで取り上げられていましたが、宮崎監督にはあんまりそういうことを考えずにいろんなものを作って欲しい。マロ監督第1作にしては上出来だと思いました。ただ、これで大ヒットを求めるのは酷なような気がします。映画ってどうしてもある程度のスペクタクルを求めてしまうから。大画面で楽しむためのもの・わざわざ家を出て時間を取って見に行くだけの価値があるかどうかってものさしで見られがちですからね。ちょうど今アニフェスに来てるってのもあるのですが、商業作品として採算が取れるかどうかは、脚本から吟味されるべきでしょうね。
表現者としては、ある種の「毒」のようなものがないと、監督としてはやっていけないと個人的に思っています。その毒の部分って、監督自身のこだわりとか、どうしてもゆずれない部分とかなんだけど、そういった個性の萌芽が見られたような気がして「アリエッティ」はプラスの評価でした。
友人は「ポニョよりは面白い」と言っていたけど、私は映画としてのインパクトはポニョの方があったなあ。まあゲドよりはすごいマシ(笑)ハウルよりも高評価。個人の感想ですが、ご参考までに。「ヤマト」は私にとっては納税義務ですが(笑)アリエッティは日本アニメの将来に向けてのお布施かな。ジブリを飛び出すくらいの人が育ってくれることを期待しています。
ラスト、みんなが川を下っていくシーンに「ダメじゃん!まだ上流のほうがいいよーー」と心の中で叫んでしまった。小人モノはすごい好きなので、やはり彼らにはずっとこの国にいて欲しいのでした。

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